5. 障害を取り除く
この時点に到達するまでには、おそらく変革への抵抗勢力が出現していることでしょう。ビジョンを推進するには、率先して新しいアイデアを採用する際の障害を取り除くことで、チャンスの確度を高める必要があります。以下の方法を試してみましょう。
- 業界のリーダーを見つけ、その文脈で変化を説くことで変化の価値を高める。
- 組織のレイアウトを評価し、ビジョンと組織のさまざまな階層とが相互に一致していることを確認する。
- 変革への抵抗が最も強い層を特定し、その懸念を取り除くか、抵抗を回避するための積極的な解決策を作成する。
- 初期段階で変革をサポートし、実行する人に報酬を与え、認める。
6. 短期的な勝利を生み出す
変革は一瞬の火花だけでなく、一貫した流れによっても実現します。ビジョンを定着させるためには、そのビジョンに弾みをつけることが不可欠です。短期的な成功は、新しいビジョンに取り組むメンバーにとって大きな動機となり、ビジョンに対する否定論者や批判者と戦うための証拠としても最適なものです。以下の方法を試してみましょう。
- 費用がかからず、潜在的な反対者からの承認を必要としない短期プロジェクトを見つける。
- 初期の目標に失敗すると提案した変更の価値が損なわれる可能性があるため、適切なプロジェクトやターゲットを慎重に選択する。
- 目標達成に不可欠なチームメンバーに報酬を与える。
7. 変化を土台にする
変革の最初の段階で成功を収められるのは素晴らしいことですが、変化を維持するには十分ではありません。すぐに成功が見られると、あたかも変革のプロセスが完了したような印象を受けがちですが、真の変化は繰り返しと拡大によってのみ実現可能なものです。変化を確実に積み上げていくためには、以下を行う必要があります。
- 成功のたびに何がうまくいき、うまくいかなかったかを分析する。
- 徐々に野心的な目標を設定して、達成時に指数関数的な勢いを築く。
- 影響力のある利害関係者やチェンジエージェントを追加で巻き込む。
8. 企業文化の変化を定着させる
変更プロセスの最後のステップでは、変革が企業文化に確実に組み込まれるようにします。時間の経過、経営陣の入れ替わりやスタッフの異動などを理由に、変更の影響がいとも簡単に消えてしまうこともあります。変化を企業文化に確実に組み込むには、以下を心がけましょう。
- 機会があれば必ず、進捗について伝える。変化に対するビジョンがもたらしたサクセスストーリーを共有し、他の人のストーリーを繰り返し伝える。
- 主要なグループと変革担当メンバーの働きを継続的に評価し、思い描いた変化に対するその貢献と実績を称える機会を作る。
- すべての新入社員とオリエンテーションプロセスに変革のコアバリューを浸透させる。
- 後継者計画で先代のリーダーの遺産を維持できるよう、新しいリーダー全員から早い段階で賛同を得る。
あらゆる分野に適したモデル
コッターの8段階の変革モデルは、ビジネスから政治、教育、さらにはスポーツまで、組織心理学のほぼすべての分野で活用されています。大企業の変革を主導したり、他の誰かのビジョンの実行を支援するなど、組織のあらゆるレベルでこうしたステップの知識が役立ちます。
次に新しいプロジェクトに取り組むときや、新しい取り組みを主導するときは、この変更モデルを取り入れて、どれだけ効果的に変更を実践できたかを確かめてみましょう。変化に対処する能力を磨くことで、人生のあらゆる分野で大きな価値を実現できるようになります。
進路を描き出す
プロジェクトやプロセスにおける変更管理を実装する際には、情報を伝達し、新たなオーディエンスにビジョンを提示する上で、ビジュアルが非常に重宝します。アイデアを固めたり、最も重要なメッセージに優先順位を付けることもしやすくなります。実現したい変革の進路を設定するには、変革プロセスを図式化するのが最も確実な方法です。