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カスタマージャーニーマップの作成方法

13分

カスタマージャーニーマップとは、顧客が企業とどのようにやり取りし、製品、ウェブサイト、サービスとどのように関わるかを示す図です。顧客がブランドを知ってから購入に至るまでの体験を、段階ごとに視覚化します。ユーザー体験はビジネスの種類によって異なり、ウェブサイトや製品内フローのように完全にデジタルな場合もあれば、実店舗への来店のように完全に対面である場合もあり、複数のチャネルややり取りを組み合わせたものとなる場合もあります。

例えば、最近の旅行を思い出してみてください。どんな旅でしたか?フライトは快適でしたか?美味しい食事や良い宿を簡単に見つけられましたか?道に迷ったことや、悪天候や不測の遅延に遭遇したことはあったでしょうか。

カスタマージャーニーとはまさに旅のようなもので、その過程では、よい体験ややり取りに恵まれることもあれば、質の低いサービス、ストレスのたまる長い待ち時間、分かりにくい案内などに悩まされることもあります。

ここでの目標は、顧客がブランドと関わる過程を理解し、最適化することです。そうすることで、顧客はまた利用したいと感じ、その体験を友人にも話したくなります。

そこで役立つのが、カスタマージャーニーマップです。

カスタマージャーニーマップの例
カスタマージャーニーマップの例

カスタマージャーニーとは何か、なぜ重要なのか

顧客が何を考えているのか、疑問に思ったことはありませんか?顧客や見込み客の行動に首をかしげた経験は、一度や二度ではないでしょう。顧客がブランドとどのように関わっているのか、なぜ特定の意思決定をするのかが分からなければ、営業、マーケティング、製品開発、UXデザインで戦略的なアプローチを取ることは困難です。

しかし、カスタマージャーニーマップを使えば、顧客のニーズや動機を驚くほど的確に予測し、理解できるようになります。

スティーブ・ジョブズの有名な言葉にもあるように、まず顧客体験から考え、そこからテクノロジーへと逆算していく必要があります。その逆ではありません。つまり、それを支えるシステム、ツール、プロセスを調整する前に、顧客にどのような体験をしてもらいたいのか、どう感じてもらいたいのかを明確にするということです。

カスタマージャーニーマップの作成とは?

カスタマージャーニーマップの作成とは、顧客がブランドと関わる体験を整理し、視覚化するプロセスです。目的や対象とする購入者ペルソナに応じて、さまざまな種類のカスタマージャーニーマップを使用できます。たとえば、現状と将来像に着目したカスタマージャーニーマップを作成すれば、現在の顧客体験と目指すべき顧客体験を比較できます。

どこに着目する場合でも、通常はマップ内にいくつかの共通するカスタマージャーニーの段階を示します。顧客による最初のウェブサイト訪問、初めての製品内体験、購入、オンボーディングメール、さらには更新や解約といった主要なイベントを時系列で並べることで、エンドツーエンドの体験がひとつのストーリーとして伝わるようにマップを構成できます。

カスタマージャーニーマップ作成のメリット

カスタマージャーニーマップは、顧客の立場に立ち、顧客がブランドと関わる際の動機、ニーズ、体験を理解するのに役立ちます。

顧客が何を求めているか、何が妨げになっているのかを把握すれば、体験を最適化し、障害を取り除き、顧客のニーズに直接応える解決策を生み出せるようになります。

カスタマージャーニーマップを活用すると、次のことが可能になります。

  • カスタマージャーニーの最適化:つまずきやすいポイントを特定し、効果の低い顧客との接点を解消し、オンボーディングを改善することで、エンゲージメントと維持率を高めます。
  • 部門横断チームの連携:部門間のサイロを解消し、顧客との接点ごとの担当者を明確にすることで、マーケティング、営業、UX が顧客を中心に取り組めるようにします。
  • 戦略のパーソナライズ:定性的なインサイトを活用して購入者ペルソナを理解し、各チャネルでターゲットを絞った効果的なキャンペーンを展開します。
  • ROI の測定と改善:定量データとカスタマーエクスペリエンスを結び付けることで、将来の投資の妥当性を示し、ビジネス価値の向上につなげます。

カスタマージャーニーマップは、経営戦略や製品計画に役立つ実践的な情報源としても広く活用されています。実際、Hanover Researchのレポートによると、企業の94%が、カスタマージャーニーマップは顧客ニーズによりよく応える新しい製品やサービスの開発に役立っていると回答しています。また、91%がマップは売上向上に貢献したと回答しています。

また、顧客行動は急速に変化する可能性があるため、多くの組織は市場の変化に柔軟に対応できるよう、カスタマージャーニーマップを活用しています。実際、パンデミック中には、3社に1社が変化する事業環境に対応するためにカスタマージャーニーマップを利用しました。しかし、Hanover Researchによると、現在カスタマージャーニーマップを作成するプロセスを導入している企業はわずか47%にとどまります。

カスタマージャーニーの段階

一般的な購入者のジャーニーをマップにする場合は、次の段階を含めます。

  • 認知:見込み客が自分の課題や悩みに気づく。
  • 検討:見込み客が課題を解決するための選択肢を調べる。
  • 決定:見込み客が解決策を選ぶ。
  • 維持:購入後も顧客に使い続けてもらうには、ブランドやソリューションに対して良い体験をしてもらう必要がある。
  • 推奨:満足度の高い顧客はブランドの支持者となり、ソリューションを他の人に勧めるようになる。

通常、顧客はこうした段階を経て購入を決定します。それぞれの段階で、以下の点を考えてみましょう。

  • 顧客は何を考え、どのように感じているか?
  • なぜそのように感じているのか?
  • 顧客はどのようなアクションを取っているか?企業との接点はどこにあるか?
  • 顧客に次の段階へ進んでもらうにはどうすればよいか?

カスタマージャーニーマップの活用シーン

カスタマージャーニーマップは、複数の部門やチームが主要顧客をより深く理解するために活用できる強力なツールです。

セールス部門では、カスタマージャーニーマップを活用することで、顧客が購入プロセスをどのように進むのか、購入を妨げている課題は何か、その障壁がどのタイミングで生じるのかを把握できます。これにより、セールス担当者は顧客のニーズに対応し、目標達成を支援しやすくなります。

マーケティング部門では、顧客が抱く疑問や、さまざまな段階や接点でどのように感じているのかを理解するために、カスタマージャーニーマップを活用できます。これにより、説得力のあるコピーを作成し、適切なタイミングで適切なコンテンツを提供しやすくなります。

また、カスタマージャーニーマップは、UXデザイナーがカスタマーエクスペリエンスの背景を理解するためにも役立ちます。顧客がどのようなアクションを取るのか、なぜそうするのかを理解できれば、顧客のニーズに直接応える、よりよい体験をデザインできるようになります。

つまり、カスタマージャーニーマップを作成することで、組織内のさまざまなチームが戦略的な意思決定を行い、各接点の担当者を明確にし、プロジェクトや施策の方向性をそろえ、より効果的で一貫性のあるカスタマーエクスペリエンスを実現しやすくなります。

カスタマージャーニーマップの作成方法

ユーザーについて理解を深め、効果的なカスタマージャーニーマップを作成するには、以下の手順に従いましょう。

1. 明確な目標を設定する

マップの作成を始める前に、まず目標を明確にしましょう。目的に応じて、必要なカスタマージャーニーマップの種類や、含めるべき要素を判断できます。

カスタマージャーニーマップには主に3つのタイプがあります。

  • 現状:最も一般的なカスタマージャーニーマップです。現時点で顧客がブランドとどのようにやり取りしているかを把握できるため、課題を特定し、カスタマーエクスペリエンスを改善するのに役立ちます。
  • 顧客の一日:ブランドとのやり取りの有無にかかわらず、顧客の行動や感情を含め、日常生活をより広く理解するためのマップです。顧客ニーズを予測し、対応するのに役立ちます。
  • 将来像:目指すべきカスタマージャーニーを視覚化するものです。現状マップと併用することで、現在のカスタマーエクスペリエンスと理想の状態とのギャップを特定できます。

これらの目標を実行に移せるものにするには、ジャーニーの各部分に関わる担当者に参加してもらい、改善をどのように測定するかについて合意しておきましょう。

2. 購入者ペルソナを理解する

目標と必要なマップの種類が明確になったら、購入者ペルソナを特定し、整理していきます。

購入者ペルソナとは、特定の顧客セグメントを架空の人物像として表したものです。既存の顧客層から得たデータや調査結果を活用することで、ユーザーのニーズや行動を正確に反映したペルソナを作成できます。このプロファイルはカスタマージャーニーマップの基盤となり、特定の顧客グループがブランドとどのように関わり、どのような体験をしているのかを明らかにします。

現時点でペルソナの情報が少ない場合は、まず手元にある記録からスタートし、少しずつ精度を高めていきます。追加調査を行い、顧客対応チームから得た知見を活用することで、こうしたプロファイルを検証し、内容を充実させることができます。ビジネスの成長に合わせて、こうした知見を活かし、初期段階の下書きから戦略の指針となる包括的なマップへと発展させていきましょう。

ペルソナの調査方法

最も有用なデータは、実際にブランドとやり取りしたことのある顧客や見込み客から得られます。以下の方法で、顧客に関する有益なデータを収集しましょう。

  • インタビューを実施する。
  • 日常的に顧客と接している従業員に話を聞く。
  • 既存ユーザーにアンケートを送る。
  • カスタマーサポートや苦情の記録を確認する。
  • 録音されたコールセンターでの会話から関連する部分を抽出する。
  • ソーシャルメディア上での自社に関する会話をチェックする。
  • ウェブ分析を活用する。
  • ネットプロモータースコア(NPS)のデータを収集する。

以下に関する情報を探します。

  • 顧客が最初に自社ブランドを見つけた方法
  • 顧客が購入または解約するタイミングや状況
  • 顧客が自社のウェブサイトを使いやすい、または使いにくいと感じた点
  • 自社ブランドが解決できた課題と、解決できなかった課題

定性的な情報(インタビューやサポートログなど)と定量的な情報(分析やNPSなど)の両方を活用することで、単なる推測ではなく、顧客の実際の行動を反映したマップを作成できます。

3. 顧客との接点を洗い出す

まずは、Lucidのカスタマージャーニーマップテンプレートライブラリを活用しましょう。調査結果を共同作業スペースにまとめることで、すべての関係者が改善を進めるために必要な背景情報を共有できます。

マップの内容を絞り込み、実際に活用しやすくするため、購入者ペルソナは1つずつカスタマージャーニーとして可視化します。顧客が認知から購入に至るまでの具体的な道筋は、購入者のタイプによって異なります。

オーガニック検索結果からマーケティングメールまで、顧客が自社ブランドと関わる接点をすべてリストアップします。ブログ記事を読む、料金ページをクリックするなど、顧客が取る具体的な行動を調査しましょう。アイデアを出したい場合は、Lucidの親和図テンプレートを使って、チームでブレインストーミングを行えます。

各接点について、チャネルだけでなく、より詳しい情報を記録します。体験を深く理解するために、以下を特定しましょう。

  • 行動:顧客がしていること
  • 感情:顧客がその時点で感じていること
  • 障害:顧客が次に進むうえで妨げとなる可能性があるもの

役立つヒント:顧客の目線でカスタマージャーニーを自分でもたどってみましょう。顧客の立場に立つことで、データだけでは見逃しがちな小さなつまずきや感情の変化に気づきやすくなります。

4. ボトルネックと課題を特定する

顧客との接点とアクションをリストアップしたら、顧客がどこで課題や障壁に直面しているのかを調べていきます。

以下の点を考えてみましょう。

  • 顧客は目標を達成できているか?
  • 主にどこで不満が生じているか?
  • 顧客はどの段階で購入をやめてしまうことが多いか?その理由は何か?

こうした課題を洗い出すことで、ジャーニーの中で顧客がどのような感情を抱くのか、障壁がいつ現れるのかを特定し、問題に対処するための対策を講じることができます。

ボトルネックを明らかにする具体的な方法の一つは、まず「現状」のジャーニーをマップにし、それを関係者と一緒に確認して、ギャップ、引き継ぎの不備、段階間の分かりにくい移行を見つけることです。

こうした課題を可視化したら、将来像をマップ化することで、具体的な改善策を示し、レイヤーなどの機能を使って複数の解決策を比較できます。現状から理想の状態への移行を示すことで、変化に向けた明確なロードマップができ、すべての関係者がカスタマージャーニーを改善してシームレスな体験を提供するうえでの自分の役割を理解しやすくなります。

5. 継続的に更新、改善する

カスタマージャーニーマップを作成したら、カスタマーエクスペリエンスの各段階を最適化していきます。ただし、そこで終わりではありません。購入者体験を継続的に改善するために、カスタマージャーニーを定期的に更新し、磨き上げていきましょう。

カスタマージャーニーマップの魅力は、チームがカスタマーエクスペリエンスを複数の視点から理解でき、組織全体でのコラボレーションと足並みのそろった取り組みを促せる点にあります。カスタマージャーニーマップの作成は、単独で進めるべきものではありません。カスタマーエクスペリエンスにはビジネスのあらゆる側面が影響するため、各チームが連携して最適化と効率化に取り組む必要があります。

カスタマージャーニーマップの作成を継続的な業務プロセスとして定着させるには、チャネルを追加したとき、メッセージを変更したとき、製品アップデートをリリースしたとき、顧客行動に変化が見られたときなどに、マップを見直しましょう。また、改善がチーム間で停滞しないよう、担当者を明確にしておくことも重要です。

カスタマージャーニーマップのテンプレートとツール

何を含めるかが決まったら、次の課題は、その情報を見やすく共有しやすい形に整理することです。カスタマージャーニーマップに必要な情報がすべて揃っていても、その情報を分かりやすく、視覚的に魅力的な形にまとめるには迷うこともあります。以下のカスタマージャーニーマップの例を参考にすれば、チームでカスタマージャーニーを簡単に作成できます。

基本的なカスタマージャーニーマップの例今すぐ試してみる
基本的なカスタマージャーニーマップの例
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カスタマージャーニーマップの例(ヘッドフォンの購入)今すぐ試してみる
カスタマージャーニーマップの例(ヘッドフォンの購入)
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物流サービスブループリントの例今すぐ試してみる
物流サービスブループリントの例
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カスタマージャーニーマップのテンプレートと例

ギャラリーのテンプレートを使用して、カスタマージャーニーマップの作成を始めましょう。

カスタマージャーニーマップテンプレート

料金:

有料アカウント

カスタマージャーニーマップテンプレート, 料金: 有料アカウント

基本的なカスタマージャーニーマップテンプレート

料金:

無料

基本的なカスタマージャーニーマップテンプレート, 料金: 無料

よくあるご質問

カスタマージャーニーマップとは、顧客が企業やブランドと関わる際の体験を視覚的に表したものです。顧客との接点、行動、感情、印象を左右する重要な場面などを含め、顧客がたどるプロセスを示します。

主なステップは5つあります。明確な目標の設定、購入者ペルソナの理解、顧客との接点の洗い出し、ボトルネックや課題の特定、そしてマップの継続的な更新と改善です。

カスタマージャーニーマップは、顧客エンゲージメントの向上、コミュニケーション上のギャップの特定、効果の低い接点の解消、チーム間の連携に役立ち、顧客体験全体の向上につながります。

マップには、顧客との接点、顧客のアクション、チャネル、各接点の担当者、顧客の感情、各フェーズで顧客に取ってもらいたいアクションなどを含めましょう。

インタビュー、従業員から得たインサイト、アンケート、カスタマーサポートの記録、ソーシャルメディアのモニタリング、ウェブ分析、ネットプロモータースコアのデータなどを通じてデータを収集し、購入者ペルソナの理解に役立てます。

顧客との接点とは、顧客とブランドとのさまざまなやり取りのことです。オンラインとオフラインの両方の体験が含まれ、カスタマージャーニーを形作ります。

いいえ。カスタマージャーニーマップを明確で効果的なものにするため、一度に1つのペルソナと1つの顧客シナリオに絞ることをお勧めします。

現状をマッピングすると、現在のカスタマーエクスペリエンスを可視化できます。一方、将来の状態をマッピングすると、カスタマージャーニーを最適化するためのギャップや改善の可能性を明らかにできます。

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