チームパフォーマンスを向上するための現代版ガイド

パフォーマンスの高いチームを構築することの重要性は長い間認識されてきました。こうしたハイパフォーマンスチームはイノベーションと顧客満足度を向上させ、顧客の競争優位性を強化します。加えて、高価値の仕事を完了する権限を与えられた個人は、より積極的に仕事に取り組むようになります。

しかし、現代のビジネスは変化しており、労働環境の中核的な側面としてハイブリッドチームが一般的になり、自然な接点を持つことがより困難になっています。

ハイブリッド業務のやり取りを進める中で、高いパフォーマンスを発揮するチームが成長できるよう、協力的で支援的な職場環境を育むことがこれまで以上に重要となります。現代の分散型の職場において、どうすればハイパフォーマンスのチームを構築できるにでしょうか。また、そもそもパフォーマンスの高いチームの特徴とはどのようなものでしょうか。このブログ記事では、ハイパフォーマンスチーム構築の成功のためにすべてのチームに必要となる最新の戦略を紹介します。

パフォーマンスの高いチームとは？

高いパフォーマンスはゴールではなく、プロセスに現れます。高いパフォーマンスを発揮するチームは、常に学びながら、コラボレーション、自己組織化、継続的な改善というアジャイルの原則に重点を置いています。この改善への意欲こそが、高いパフォーマンスを発揮するチームを真に際立たせるものです。

これらのチームは、期待を上回るペースで迅速に反復して価値を提供する一方で、品質を優先し、最も影響力のある作業に注力します。ハイパフォーマンスチームの特徴:

• 必要に応じて変更を加え、常に顧客価値を優先します。経時的に共に提供する価値の量、サイクルタイム、顧客満足度スコアなどの KPI に重点を置いています。欠陥率や高いテストカバレッジも重要な指標です。

• 数字を追い求めるだけでなく心理的安全性があるため、チームメンバーは安心してリスクを負い、意見を表明することができます。リーダーが模範を示し、安心して失敗から学べることを示すことが重要です。

• 明確な目標とコミュニケーションを重視します。意思決定の権限が与えられており、個人の仕事を組織全体のビジョンに結び付けることができます。

最後に、パフォーマンスの高いチームは現状に満足しません。常にプロセス、ツール、成果を最適化する方法を探し続けています。そして、メンバーが業務量に圧倒されたり、燃え尽きたりしないように、持続可能なペースでこうした取り組みを続けます。これは、各メンバーが自律性を持ち、高品質の仕事に集中できるようにする支援的な作業環境を育むことで実現します。

高いパフォーマンスを発揮するチームの特徴

パフォーマンスの高いチームは、オープンさ、コミュニケーション、尊敬、コミットメントという価値観の確立から始まる優れたチームワークを重視します。高いパフォーマンスを発揮するチームの主な5つの特徴は次のようなものです。

• 明確にコミュニケーションが取れている今日のハイブリッド勤務環境では、情報が失われる機会が多数あります。コミュニケーションを改善するため、ハイパフォーマンスチームは、毎日のスクラムミーティングやスタンドアップなどの日常的な状況確認の場を設け、コミュニケーションラインを開き、障害を簡単に特定できるようにしています。また、チームとしてコミュニケーションのプロトコルについて合意し、文書リポジトリを作成して、誰もが情報の入手先を理解できるようにしています。

• 価値の高いコラボレーションに取り組んでいるハイパフォーマンスチームは信頼関係を築くために意図的なつながりを育んでいます。特に分散型チームではコラボレーションの公平性の確保が難しいため、人間関係の育成に重点を置き、会議でビジュアルコラボレーションソフトウェアを使用して積極的な参加を促しています。会議にビジュアルを取り入れることで、全員がアイデアを提供したり質問したりする機会を平等に確保しやすくなります。

• 成長志向があるコンフォートゾーンにとどまる限り、成長はありません。ハイパフォーマンスチームは自らに挑戦し、新しいことに挑戦します。この考え方は、マネージャーや他のチームリーダーから始まります。リーダー自らさまざまなアイデアを奨励し、失敗しても問題ないことを示す必要があります。失敗と学習の絶え間ないサイクルを通じてリーダーが成長するのをメンバーが目にする機会がなければ、メンバー自身も新しいことに挑戦する意欲が湧かないでしょう。

• 成果を称賛するハイパフォーマンスチームは前向きな環境を育み、互いの成果を頻繁に認め合います。成果を認めるために時間をかけることは、 感謝の質問として知られており、組織がより大きな影響力のある成果を達成するのに役立つ変革管理モデルです。この前向きな文化は非常に強力です。Quantum Workplace の調査によると、自分の仕事が認められると信じている場合、高いエンゲージメントを示す可能性が2.7倍高くなります。

• 心理的安全性を提供する心理的安全性とは、安全で協力的な環境で働いているという、同僚間で共有される文化的信念です。心理的に安全なチームでは、メンバーが否定的な結果を恐れることなく、発言したり、アイデアを共有したり、質問したり、懸念を表明したり、間違いを認めたりできると感じます。この環境は、より強力なコラボレーション、満足度の向上、そして多くの場合、楽しく快適な職場文化につながります。

高いパフォーマンスを発揮するチームを構築する方法

ここまででハイパフォーマンスチームの主な特徴はわかりましたが、では、どのようにチームを作り始めればよいのでしょうか。パフォーマンスの高いチームをうまく構築するには、次の手順が役立ちます。

チームのためのデジタルホームベースを作成する

ハイパフォーマンスチームの構築を成功させるための最初のステップの1つは、全員が集まり協力できるホームベースを確立することです。これにより、すべてのチームリソース、文書、計画、目標を1つの共有スペースに一元化でき、必要な情報をどこで入手すればよいかを全員が正確に把握できます。

デジタルホームベースを活用することで、チームの調整を保つための貴重な成果物が自然に生まれます。ハイパフォーマンスチームでは、リモートワーカーだけでなく、すべての人の調整、生産性、知識共有を向上させるために、オンラインファーストのコラボレーションアプローチを意図的に採用しています。

オンラインチームスペースを使えばデジタルホームベースを簡単に構築できます。Lucid のビジュアルコラボレーションスイートは、パフォーマンスの高いチームのためのホームベースを作成する最新のソリューションを提供します。Lucid では次を実現するチームハブとチームスペースを作成できます。

• チームに交流の場を提供します。

• チーム憲章、チーム規範、役割、リソースなどの重要な文書を一元化します。

• 目標、優先順位、計画、タイムラインの明確化を図ります。

• マネージャーとそのチーム間、または部門横断型チーム間の連携を促進します。

• 継続的なコラボレーションと知識共有を促進します。

チームスペースを作ることで、さまざまなツールやタブを探し回る時間を節約でき、すべての情報が一箇所に集まります。パフォーマンスの高いチームが明確にコミュニケーションをとり、価値のあるコラボレーションを促進し、成果を祝うのに最適な場所となります。

ビジョンと目標を明確にする

チームのデジタルホームベースを作成したら、これを使ってチームのビジョンと目標を確実に文書化します。オンラインチームスペースに「ビジョンと目標」セクションを設ければ、全員がこの情報にアクセスでき、自分の作業が会社の製品ビジョンステートメントとどのように一致しているかを確認できます。

ビジョンと目標を明確にすることが有効なのは、ハイパフォーマンスチームがビジョンに常に方向性を合わせ、同じ方向に進むからです。チームメンバーが何を目指しているのかを正確に把握できれば、モチベーションと勢いが生まれます。自分の役割を明確に理解している個人は、仕事の効率が27%向上します。役割の明確化は信頼と定着率も向上させます。

「ビジョンを常に見えるようにし、それについて絶えずコミュニケーションを取り、チームの足並みを揃えることで、チームは自分たちが目指す目標を理解できます。こうした瞬間が、未来を共に見通し、築くために協業するチームに活力を与えます。」

- Lucid のチーフエバンジェリスト、Bryan Stallings

優先順位、計画、タイムライン、役割を明確にする

チームスペースではチームのビジョンと目標が伝えられていますが、それらの目標を達成する具体的な方法についてはどうでしょうか。各メンバーには、全体的なビジョンをサポートするための個別の優先順位、タイムラインと役割があります。全員がこれらを理解し、それに応じてタスクを管理できるようにする必要があります。

タスクボードやトラッカーなどのビジュアルを使うと、こうした場面の行き違いをなくせます。ビジュアルの力を活用することで、チームの方向性を合わせ、誰が何を担当し、期限はいつかについて全員が同じ認識を持ちやすくなります。また、ボトルネックやブロッカーを特定しやすくなり、チームの業務フローをスムーズに進めることができます。

Lucid では、次のようなツールを使用して、ハイパフォーマンスチームのタイムラインと役割を明確にできます。

• タスクとタイムラインの計画の際に業務フローを視覚的に管理するのに役立つ テンプレート。カンバンボードを使用してプロジェクトに優先順位を付け、タイムラインテンプレートを使用してプロセスの手順を計画し、アクションプランを使用してタスクの達成に役立つ目標を特定します。また、チームイベントをガイドするクイックツールが組み込まれた日次のスタンドアップやスプリントプランニングを使用することもできます。

• 組織図テンプレート。組織内のチームとそれに応じた階層を明確に示せ、部門横断型組織図や単一のチームの組織図を作成できます。

• インテグレーションで Jira や Azure DevOps との双方向同期を実現。Lucid を使用すると、Jira または AzureDevOps で依存関係データを直接リアルタイムで視覚化でき、新しい依存関係はプラットフォーム間で自動的に同期されます。次に、依存関係がシステム全体にどのように適合するかを確認できます。

• 条件付き書式設定を使用すると、どのプロジェクトを優先すべきか、どのプロジェクトが期限切れになっているかを視覚的に把握できます。条件付き書式設定はブロック要因の特定にも役立ち、ワークフローのどこで作業が滞っているかを確認できます。

チームで使える効果的なチャートやトラッカーを見つけたら、これらの図や図へのリンクをデジタルホームベースに保存します。そうすれば、チーム全員がカンバンボードや組織図などを簡単に見つけて作業の整合性を保てます。

ライブと非同期の両方のタッチポイントを活用する

どんなチームにとっても、ライブでの会議はブレインストーミングを行ったり、仕事量を確認したり、一緒に協力したり、組織の最新情報を提供するのに絶好の機会です。これらのライブの会議は不可欠ですが、チームメンバーがそれぞれ単独で作業しているときに非同期で行われるやり取りから最も革新的な貢献が生まれることもあります。

パフォーマンスの高いチームは、同期および非同期コラボレーションの重要性を認識し、人それぞれのコラボレーションスタイルやマイペースで作業することを好む人がいる可能性があることを理解しています。こうしたリアルタイムや非同期のタッチポイントは、チームメンバーの勤務場所やタイムゾーンが異なる場合に特に有効で、チームの整合性を保ちながら全員が貢献できるようにします。

インスタントメッセージング、プロジェクト管理システム、ビジュアルコラボレーションプラットフォームを使用して、情報を共有し、会議外でもタスクを進めることができます。ハイパフォーマンスチームは、これらの非同期コラボレーションツールを活用して透明性を促進し、効率を向上させ、成果を祝います。

チーム契約を共同で作成する

チーム契約 (チーム憲章) は、チームがどのように協力して作業するかについてのガイドラインを提供する正式な文書です。また、役割と責任を正式に詳述することもできます。

チーム契約はチームリーダーだけでなく、新しい視点をもたらす可能性のある新メンバーを含む、チームメンバー全員による共同の合意です。チーム合意ができたら必ず文書化して、今後参照できるようデジタルチームスペースに保管します。

チーム契約では次のような点に焦点を当てることができます。

• 使用するコミュニケーションチャネルと用途 (例 : インスタントメッセージとメールを送信するタイミングと場面、会議中にチャットを使用するかどうか)。

• コア勤務時間とその時間外のコミュニケーションに対する期待。

• フィードバックの与え方と受け方、チームメンバーの成果を称賛する方法。

• 各チームメンバーの異なるコラボレーションスタイルを取り入れて結束力を高め、全員にとって歓迎される環境を育む方法。

• 意見の違いを解決する方法と問題やインシデントを報告するための適切なチャネル。

チームに意思決定の権限を与える

高いパフォーマンスを発揮するチームの特徴は、各チームメンバーがそれぞれのリーダーシップ能力を発揮できる「リーダー対リーダー」構造にあります。このようなチームでは、戦略的意思決定スキルを体現しながら、自分で判断する責任が各メンバーに与えられます。

この構造は、経営幹部などの正式な指導者だけが意思決定できる従来の意思決定構造よりもアジャイルチームに好まれています。従来、リーダー以外の役割のチームメンバーは、自分の貢献から切り離されていると感じたり、優先すべき価値の高い仕事に集中できなかったりすることが多いのが実情でした。

各メンバーが自分で意思決定を行い、チームの意思決定プロセスに参加することで、チームメンバーのパフォーマンスを高めることができます。ブレインストーミングなどの意思決定セッションで皆が自分の考えや専門知識を積極的に提供するようになり、自然と多様な視点が育まれます。こうした意思決定を促進するために、ビジュアルアクティビティを使用してチームの声を反映させ、チーム見積もりアクティビティを使用してタスクに必要な労力についてグループとしての意思決定ができます。

ハイパフォーマンスチームを構築する際には、一人ひとりが自分なりの方法で意思決定し、リーダーシップを発揮できるような職場環境の確立に焦点を当てます。こうしたリーダーシップスタイルは、潜在能力を引き出し、自主性を強調し、実験を受け入れることで、最終的により大きなイノベーションにつながります。

リーダーとして模範を示す

高いパフォーマンスを発揮するチームはリーダーから始まります。ハイパフォーマンスチームを育成するには、アジャイルリーダーシップが必要です。これは、他者にインスピレーションを与え、チームメンバーに権限を与え、継続的な学習を受け入れるリーダーを指します。

アジャイルリーダー :

• 応答性が高く、適応を重視します。フィードバックに耳を傾け、そのフィードバックに基づいて変更を取り入れ、改善する意欲を示します。

• 顧客の成果を重視し、従業員の成果よりも顧客満足と高品質で影響力のある仕事のもたらす価値に重点を置きます。

• 意図的に人と文化に焦点を当てます。チームメンバーが自分で決断できるようにし、実験を可能にし、自律性と革新を重視するチームを意図的に育成します。

言葉と行動を一致させることに注意しましょう。失敗からの学びを重視する心理的に安全な環境を率いるリーダーは、失敗しても安全であることを実際に示すことでその主張を裏付ける必要があります。リーダーがハイパフォーマンスチームの特性を体現しているとメンバーに思ってもらえなければ、メンバーがそうした特性を体現することはありません。何よりも、ハイパフォーマンスチームは模範によって率いられます。

意図的なつながりを育む

最後に、ハイパフォーマンスのチームは日々、意図的なつながりを育んでいます。同僚とのやり取りに心を注ぎ、会議には準備して積極的に臨み、お互いに支援しあいます。

まず高いパフォーマンスを発揮するチームの基礎を整備することは重要ですが、次のステップは、日々のルーティンの一部として高いパフォーマンスを発揮するチームの特徴を育むことです。成功しているチームが自律性、心理的安全性、明確なコミュニケーション、価値の高いコラボレーションを日々体現しながら、意図的につながりに取り組むのはそのためです。

デジタルホームベースは意図的なつながりを育むための優れたツールであり、特にハイブリッドチームにとって重要です。完全にテレワークのメンバーにとって、会議などの活動での同僚との交流は、チーム文化を体験する最大の機会です。

チームスペースを活用してハイパフォーマンスチームのつながりを強化しましょう。以下のツールが有効です。

• アイスブレーカーやビジュアルアクティビティを通じてお互いを知り、アイデアに投票し、楽しい時間を持てます。ライブでの会議の開始時や非同期で行えます。

• ブレインストーミングテンプレートでプロジェクトのアイデア出し段階で全員を集めて幅広いアイデアを集めます。事前に参加者にアイデアを追加してもらえます。

• ブレイクアウトボードで大規模なチームを小さなグループに分け、グループディスカッションを容易にします。作業が終わったら、全体で再度集まります。

ビジュアルコラボレーション : ハイパフォーマンスチーム構築に不可欠な要素

あらゆるビジネスでパフォーマンスの高いチームを作ることができます。こうしたチームは、心理的に安全な職場環境を育み、コラボレーションの公平性を重視し、顧客価値の提供に注力します。ハイパフォーマンスチームの中心には、価値の高いコラボレーション、明確なコミュニケーション、継続的な改善という特性があります。

仕事の世界は変化し、あらゆるチームが分散型チームへ移行する中、現代のハイパフォーマンスチームには最新のソリューションが必要です。ブレインストーミング、会議、情報共有のための一元化された場所を提供するビジュアルコラボレーションプラットフォームはまさに不可欠なツールです。

今すぐビジュアルコラボレーションプラットフォームでパフォーマンスの高いチームのためのデジタルホームベースを作り、チームメンバー間の価値あるつながりを育てましょう。